代表的な所蔵品成巽閣の所蔵する品々

文久三年(1863年)前田家十三代齊泰によって兼六園に建てられた巽御殿(現 成巽閣)は母君(鷹司隆子)への限りない心配りに満ちています。齊泰は金沢城石川門から兼六園を渡り、幾度となく母君を訪れた事が伝えられています。


その昔、前田家には奥方、姫君達の夥しい雛人形雛道具が伝えられ金沢城の雛土蔵に収められていました。度重なる災害や維新の動乱などで、多くのものが散逸してしまいましたが、それでも母君(眞龍院)が受継がれた由緒ある品々が大切に守られています。


また御子たちの健やかな成育を願った御所人形は幸運をもたらし、魔除けの意味も込められ大切にされました。胡粉を用いた人形の表情は豊かで気品に富み、日本人形の粋と呼ばれ、二百以上の数が遺されています。 華麗な紋様、刺繍、意匠が施された表着・小袖・帷子・夜着・帯など奥方たちの衣裳も調度の品々と共にそれぞれの時代を伝えています。